パーティション


パーティションはテクニカル分析の究極の目的

 

パーティション(partition)。和訳すれば、部屋の間仕切りです。パーテーションとかパテーションなど人によって発音はいろいろです。


このコトバをトレードのコトバとしては知らない人もいます。しかし、パーティションを語ることはトレード戦術そのものを語ることだと言えるほどに重要です。パーティションの理解と活用こそ、テクニカル分析の究極の目的だといってもいいくらいです。

 

テクニカル分析とは、よりブレイク効果の高いパーティションを探すこと。数あるチャートの中から、一番おいしいパーティションを探すこと。そして、チャート上に自分だけのパーティションを見つけることがチャートを見る醍醐味だと思います。私もトレードし始めの頃、習った通りにパーティション・ブレイクで仕掛けて、思惑通りに利益が出たときにはテクニカル分析の威力を感じたものです。

 

パーティションは本当にいろいろなパターンがあって、それらすべてをまとめてわかりやすく説明するのは非常に難しいことですし、特に文章で伝えるというのは至難の業だと思います。しかし、それだけにやりがいがあることでもあります。どれだけシンプルに説明できるかが、説明者の本質的なトレードの理解力を示すものだと思うからです。どうしても力が入るところで、自分なりの解釈で思い切りお伝えしたいと思います。

 

 

パーティションとは何か

 

トレードでのパーティションとは何か。

 

パーティションは値動きの壁です。値動きを制限するラインです。目に見える場合もあるし目に見えない場合もあります。パーティションを境に値動きは変わります。パーティションになっているラインまでは上昇してきた価格がそこで反転したり、止まって持ち合いになったりします。しかし、何かの理由でパーティションが破れると、値は破れた方向に進みだします。制限が外れた瞬間に、外れた方向に値動きが始まりトレンドが作られことが多いのです。

 

パーティションが破れることを「ブレイク」と言います。上昇の方向に破れることを「ブレイクアウト」、下降の方向に破れることを「ブレイクダウン」と呼んで区別することもありますが、総称してブレイクでいいでしょう。トレーダーが狙うのはこのブレイクです。なぜなら、ブレイクによってトレンドが始まることが多いからです。

 

例えばA国とB国の国境に金網が敷いてあり、A国からB国に行きたい人々がこの金網の手前で溜まっていたとします。金網が破れない限りA国の人々はB国に入れませんが、この金網はなかなか頑丈で破れません。いろいろな人が来て、破ろうとチャレンジするのですがそのたびに断念して帰っていく状況です。時間が経つにつれて、集まる人の数も増えてきて金網のA国側は人だかりができています。そして、ついに誰かが金網に穴をあけることに成功した瞬間、数多くの人がこの穴に殺到し、A国からB国に一気になだれ込むことになります。

 

パーティション・ブレイクは、まさにこのイメージです。A国の人々の圧力と金網の強さとの均衡が取れている間は、B国への人の流れはありません。しかし、金網に穴が開くことによってこの均衡が崩れるのです。トレードチャート上の話に置き換えると、これは需給バランスが崩れることを意味します。

 

この際、溜まっている人が多ければ多いほど、圧力は強くなっているのでそれだけ一気にブレイクすることになります。破れやすい金網では人は溜まりませんから、強い金網ほど多くの圧力を集め、一気のブレイクを呼び寄せることになります。しかし、金網があまりに強くて誰も破れないことがわかると、人々は次第に帰り始めます。ブレイクできなければ、次の新しいチャレンジまでいったん解散ということになります。

 

 

パーティションの種類

 

値動きのパーティションにも、強いものと弱いものがあります。弱いものは簡単にブレイクされてしまうかわりに、大きなブレイクにはなりません。なかなかブレイクできない強いパーティションのほうが大きなブレイクを期待できるわけです。1回のチャレンジで破れてしまうようのは大したパーティションではありません。2回のチャレンジで破れない時、パーティションはいよいよ意識され始めます。意識されればパーティションはますます強くなります。

 

そもそも、チャート上に表示され目に見えるラインはすべてパーティションになり得ます。というより、パーティションになる可能性があるから表示するのです。パーティションになる可能性がないなら表示する意味がありません。75日線や25日線といった移動平均線は強固なパーティションです。

 

(チャート上に表示されるパーティション)

 

・移動平均線

・ボリンジャーバンド(特に±2σライン)

・一目均衡表の雲、など

 

これらは、どの個別銘柄のチャートにも表示することができる共通のパーティションです。誰もが見ているラインであればあるほど意識される度合いも大きいため、パーティションとして強く機能します。

 

また、直接の表示はなくても、チャートをよく見れば以下のようなパーティションも浮かび上がってきます。上のパーティションは直線ではありませんが、こちらは直線です。自動的には表示されないパーティションは、みんなに意識されるわかりやすさを必要とするため直線でなければなりません。

 

・切りのいい価格ライン(300円とか1000円といった数字)

・高値を結んだライン

・安値を結んだライン

・ギャップ

・売買高の多い価格帯

 

これらは、個別銘柄に固有のラインです。見つかる場合もあれば見つからない場合もあります。強さも状況に応じてそれぞれかと思います。チャート上にラインを引くことで見つかる場合もあります。高値や安値を結んだラインというのは、点と点を結んでラインにしますが、チャート波動の高値や安値同志の場合など点と点の場所が離れている場合は見落としやすくなりますので注意が必要です。

 

     

 

 

トレンドライン

 

上昇トレンド(ローソク足の上昇が続いているとき)の時の安値を結んだパーティション(直線)のことを「上昇トレンドライン」と呼びます。反対に下降トレンド(ローソク足の下降が続いているとき)の時の高値を結んだパーティションのことを「下降トレンドライン」と呼びます。トレンドラインは短いよりは長いほうがよく、値がラインに接する回数も多いほうがいいと言われます。10日以上に渡ってトレンドが続いていて、値が3回以上にわたりトレンドラインに触れていれば、非常に良質のトレンドラインということになります。

 

トレンドラインのブレイクのことを「トレンド転換」と呼びます。トレンド転換は、非常に有力な売買ポイントです。トレンドラインを探し当てたら、どこでトレンド転換が起こるかよく見ておき、そこで逃さず仕掛けていきたいものです。特に、トレンド転換の場所が移動平均線や他のパーティションと重なっていたりしたときには、大きなチャンスになることがありますので、チャートにラインを引きまくって確認していきましょう。

 

 

ただ、わすれてはいけないのが大きな視点です。トレンドラインを見つけたからと言って、すぐに仕掛けにかかってはいけません。チャートを大きく見たときにわかること。75日線、グランビル法則、日経平均、そしてダウ理論。下降トレンドラインを見つけて、トレンド転換の上昇を買いで仕掛けていこうとするなら、最低でも上昇相場中であることやチャート波動の局面で上昇の状態にあることが条件です。その銘柄が、大きくは下降の方向に動いているのに買い仕掛けるのは不利なのです。くれぐれも木を見て森を見ずのトレードにならぬようにしてください。

 

また、トレンドラインにせよ、一般のパーティションにせよ、あまり厳密に考えてはいけません。値とラインがぴたりと接していなくてもいいのです。チャートは所詮人間の行動の集積です。人間の行動なんてそう厳密でもないのです。1ティック~数ティックくらいの誤差はあっても構わないのです。大きな視点で、大体の感度で見ていくことが肝心です。

 

 

ブレイクの仕掛け方

 

パーティション・ブレイクについては理解できたと思いますが、実際のトレードではブレイクの時どこで仕掛けるか。コトバの問題とは別に明確にしておきたいものです。

 

たとえば、1000円のラインに強固なパーティションがあったとします。これまで一度も破れていないパーティションで、この2週間で3回ほど1000円の値はついたが1001円になったことはない・・・そんなとき。1001円が付いたら1001円で買い仕掛けますか?

 

1000円の壁を抜けたのですから1001円はブレイクです。ブレイクで仕掛けるというなら「1001円以上になったら1001円で買い」という逆指値注文でいいはずです。

 

しかし、ここでちょっと待ったです。人間の行動は時に厳密性を欠くこともあります。最初の1001円の買いは、気まぐれかも知れないし、指値を成行きと間違えた単なる注文ミスかも知れないし、場合によっては買いを誘い出すために誰かが仕掛けた戦術的なものかも知れません(こういう実体の伴わない動きをダマシといいます。)。そんなことを言っていたら何もできない、と言われるかも知れませんが、なかなか破れない強いパーティションなのです。ダマシに関して少しばかり警戒してもいいのではないでしょうか?

 

日足でも分足でもいいのですが、1001円を付けたときにできたローソク足の高値を抜けたら買い。

つまり、ブレイクしたまさにその足は見送って次のローソク足で仕掛けるのです。これでダマシの対策にもなり、より確実な「上昇」の事実に基づいて仕掛けられるということになります。

 

特にトレンドラインのような水平ではないパーティションの場合は、ブレイクの価格位置がわかりにくくあります。ですので、たとえば下降トレンドラインならばラインを抜けたローソク足の高値抜けを仕掛けタイミングとしましょう。

 

強いパーティション・ブレイクにはダマシがつきものです。できるだけの対策を施しても100発100中はやっぱり難しいのです。それでも、トータル利益ならばそれでいいと思います。厳密に考えると仕掛けもできずにかえってマイナスになることもあります。確実性をできる限り求めるけれども完璧は求めないということ。そのスタンスを許容する器量がトレード機会を増やしトータルで大きなプラスを呼び寄せることになるのです。

 

 

支持・抵抗逆転

 

多くのトレーダーに意識される強いパーティションはトレードの目安にされます。大げさに言えば、パーティションはチャートにおける一定期間の値動きのステージ形成しています。そして、パーティション・ブレイクによって、値動きのステージが変わります。

 

ステージはいったん変わると後戻りがききません。

 

先の国境の金網の例でたとえると、A国からB国に入る穴は、みんながB国に入るまでの間はA国→B国の一方通行になります。なので、B国に行った人はしばらくの間A国に戻れないのです。金網自体は撤去されたわけではないので、B国への壁になっていた金網が、今度はA国への壁にすり替わります。この状態は、B国に行きたい人がいなくなるまで続きます。もしくは、どうしてもA国に戻りたい人が別の穴をあけるか・・・。
「これ以上は上がらない」と誰もが見ていたパーティションは、ブレイクされた後、今度は「これ以上は下がらない」パーティションにすり替わります。

 

トレード用語では、「これ以上は上がらない」パーティションのことを抵抗線、「これ以上下がらない」パーティションのことを支持線と呼び、抵抗線と支持線が相互に入れ替わることを支持・抵抗逆転と呼んでいます。支持・抵抗逆転は、強いパーティションほど現れます。なかなかブレイクしなかったパーティションが破れたときには、留意しておいてください。また、だからこそ、再度パーティションが破れたとき(支持・抵抗逆転の破たん)には、強いブレイクになりますので、これも覚えておいてください。

 

 


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管理人: 損切り珍介

2008年頃から株式投資を自己流で開始。2010年に専業を目指してサラリーマン人生に終止符。しかし、トレード本を読みまくるも、まず大損。自己流の限界を感じる。なけなしの金をはたいてトレード学校に通いまくり、仲間のトレーダーと交流しまくる。それでも、半年もたたぬ間に再び大損。そしてさらに、1年後に大損。もうどうしようもないと割り切ってから、なぜか少しづつ芽が出始め、この数年で完全復活し現在に至る。「損切りさえすれば専業も十分できる」を体現している。

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