損切りの論理


正しい損切りがわかること

 

「損切りは大事。」

これはトレードをやっている人なら誰でもわかっていることです。トレードの参考書ならどんな本にも書いてありますし、トレード学校でも繰り返し言われていることです。

 

私も、トレードを始めたごく最初の頃から何度も聞かされわかっているつもりでした。でも、実際のところ、大きな損失で痛い思いをするまで、いや痛い思いをした後でさえ、本当にはわかっていなかったのです。

 

一度目の大損失は、株を始めて半年後のことでした。
その時は顔面蒼白。ぶるぶる震える手で、手仕舞いのクリックをポチっと押して、大きな大きな損失を確定させました。「株は下がれば上がる。そのうちに戻ってくるさ。」と思って忘れようとしてたのですが、拡大一方の損失でどうしようもなくなってしまいました。

 

損失は、数百万円にもなりました。

 

そんな大金でも、手仕舞いのクリックはポチっと1回だけだったように記憶しています。そのクリックのあまりの軽さと、大損失確定の重さのギャップに、言い表せないような思いを味わいました。

 

「どうしてこんなことになってしまったのか?」
後から悔みの気持ちが出てきました。もともとデイトレードのつもりで仕掛けた1単元の買いだったのです。それが、仕掛けてすぐに含み損となり、あれよあれよと数カ月にも及ぶこととなりました。その間ナンピンを何度もやってそのたび下げられ、損失が膨らんで行ったのです。

 

「損切りは大事。」
本当に十分に理解しているつもりだったのにです。そして、この一度目の大失敗で本当に十分に身にしみたつもりでした。それなのに数ヵ月後に、また同じような二度目の大損失をやらかしてしまったのです。(二度目は一度目と同じ銘柄の空売りでした。)

 

実際にトレードの現場で損切りができるかできないか。それは、直接的には株価が最初に損切りラインに来た、そのときにかかっています。

 

本来の考え方でいえば、「最初に損切りラインに来た」などというものでもありません。そこが最終最後の損切りのラインのはずなのです。ぎりぎり最後のポイントだからこそ損切りラインと決めたはずなのです。そのラインに来た時に損切りできなかったら、運が悪いと(さらなる逆行で)とことん損切りできずにいってしまうでしょう。
そうときに待っているのは相場からの撤退です。つまりは地獄。一度損切りラインを越えてしまうと、ただ放っておくだけでなく何らかの挽回策を考えるようになります。それが、ナンピンです。しかし、たいていの場合はナンピンは功を奏さず、含み損が一層増えてしまいます。

 

損切りできないトレーダーは、損切りそのものを「想定外」と感じてしまいます。損切りするということを現実のものとして認識していないのです。株価が今まさに損切りラインに来たときになって初めて「どうしようか」と考え始めるのです。

 

本来は、この場面は「どうしようか」ではなく、問答無用の損切り実行のはずです。

 

そして損切り自体が想定外なのですから、損切りに失敗することなど考えたこともありません。そして、考えてもいなかった事態をむかえて、どうしたらいいかもわからずパニック状態になり、その後思考停止に陥るのです。

 

「トレードで大きく儲けよう。」
そう考えるときに、人は利益のことしか見ていません。起こりうるかもしれない損失のことは考えていません。そんな状態の時に「損切りは大事。」と聞かされたとしても、誰も心底からの理解などできるはずがありません。

 

だから、儲けようとするトレーダーは誰だって、損切失敗の痛みを経験する可能性があるのです。
経験しないとしても、それは単に運が良いだけのこと。いつしか地獄に落ちる可能性があることに変わりはありません。

 

私は、損切りの重要性を自分の本当に痛い痛い実体験の繰り返しからしか学べませんでした。いや、痛い実体験をしても繰り返したのですから、実体験だけでは学べなかったというべきでしょう。

 

損切りを理解できるようになったのは、少しづつですがコンスタントなトレード利益が出るようになってからです。あるいは、コンスタントな損切りができるようになって、コンスタントな利益が生まれたのかも知れません。

 

 

正しい損切りは正しい仕掛けから

 

私の場合は、たとえて言うなら入門者が大した練習もしないで試合本番に出てしまって、当然のようにボロ負けしただけのこと。仕事でもスポーツでも、研修も練習もなくいきなり本番に出されれば、みじめな状況になるのは火を見るより明らかです。トレードだと、チャートやローソク足の見方とかちょっと事務的に覚えただけで、すぐ相場に飛び込んで行きますよね。本当は、そういうのはあり得ないことなんです。

 

必ず実行しなくてはならない損切り。とにかく最初は、愚直に闇雲で目をつぶってでもいいから細かい損切りを何度も繰り返すのです。そして、正しいやり方で少しづつの利益を取っていくことで、トータルをプラスに持っていくのです。

 

トータルプラスを実感するようになって初めて、損切りがトータルプラスのためのパーツ(部品)であることがわかります。愚直で闇雲な損切り実行の経験と、そのことによる成功体験が、「損切りは大事。」を理解させるのです。

 

もうお分かりの通り、そのためには、トータルプラスの成功体験をもたらす正しい仕掛けを学ぶ必要があります。正しい仕掛けができなければ、そもそも正しい損切りが成立しませんから。正しい仕掛けと正しい損切りは、分けて考えることができないほど一つのものです。

 

損切りがきちんとできるかどうかは、結局のところ、どれだけ正しい仕掛けができるか、どれだけ自分の仕掛けに自信が持てるかというテクニカルの知見に依っています。

 

損切りは、トレードをトータルプラスにする決定的な必要条件です。ですが、正しい損切りをするためには、正しい仕掛けの勉強が必要なのです。

 

 

参考記事

→「まずはトータルプラスを目標に。

 

 

「わからない」から損切りする

 

当たり前のことかも知れませんが、相場にどれほどの上昇トレンドが出ていても、下降することはあります。どんなに下げていても、上がることだってあります。相場では、次に何が起こるかわかりません。

たとえば一人の大口投資家が、大きく売り浴びせるだけで株価は下かってしまいます。そんなことがいつ起こるのかなど、その投資家でなければわかりません。

 

株価チャートをしっかり見ることで、株価が今後どのようになっていくのか、その予測を立てることはできるし、仕掛けのポイントを決めることもできます。しかし、その予測が本当に正しいかどうかは、予測の時点では絶対にわかりません。相場の行方は、終わってみなければわかりません。

 

チャート分析は、できるだけ確率の高い予測をするためのものです。しかし、株価が仕掛けポイントに来るのか、仕掛けた後に予測通りに動くのか、それは本当に誰にもわからないのです。

 

損切りは、仕掛けた後に予測通りに動かなかった場合のためのリスクヘッジです。

 

損切りは決して悲しんだりすることではありません。仕掛けて負けた、ということでもありません。仮に仕掛けに何のミスもなかったとしても、損切りすることは確率的にはいくらでもあるのです。

 

損切りの原因は単純に確率の問題であって、仕掛けのミスではないし、未熟なスキルを意味するものでありません。そして、予測通りに動かないから、損失を限定するために損切りがあるのです。

 

損切りしなければ、究極までの損失を覚悟しなければならなくなります。損切りしないことこそ本当の負けであり、トレーダーとして未熟の証明なのです。未熟なトレーダーは、仕掛けてしまうと利益のことしか考えません。そもそも、相場の仕掛けが利益になる確率など50%を少しでも超えればいいのです。なのに、損失になる大きな確率のことを無視して相場を見てしまいます。

 

相場というのは、確実にわかるというものではありません。「わからない」ものなのだということを、まずはわかるべきなのです。「わからない」から、リスクも大きいのです。

 

個人がいくら努力しても、この相場の大前提は変わりようがありません。

相場は、どこまで行ってもわからないままです。

だから、損切りがあるのです。

 

 

「わかる」から損切りする

 

相場の行方が100%はわからないということは、損失がどんどん膨らむ危険性が否定できないということです。だから、損失を限定するために損切りをする。これは、100%ではあり得ないテクニカル分析の限界に対するリスクヘッジということですね。

 

一方で、テクニカル分析の力をもってすれば、損失が膨らむ可能性が高まるポイントがある程度はつかめる、ということも言えます。

 

単に、相場の行く先が「わからない」から損切りするというのでは、何でもかんでも、いつでもどこでも損切り、ということになってしまいます。しかし、テクニカル分析によって少しでも「わかる」ことがあるのならば、それに従って損切りした方がいいではありませんか。これ以上保持を続けると損失が膨らむ可能性があるというポイントが「わかる」のであれば、そこを損切りラインと決めるのが合理的でいいということになるわけです。

 

「わからない」から、その部分をリスクヘッジをするというのが最低限取っておくべき対策だとすると、「わかる」から、そこを加味してリスクのラインを決めるというのは最高効率を目指した対策だと言えます。

 

トレードは、トータル利益によってその成果が問われます。であればこそ、損失においてもできるだけ効率よく抑えられるようなしくみ(=手法)を備えておくべきです。その手法が、損切りなのだと理解してください。

 


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管理人: 損切り珍介

2008年頃から株式投資を自己流で開始。2010年に専業を目指してサラリーマン人生に終止符。しかし、トレード本を読みまくるも、まず大損。自己流の限界を感じる。なけなしの金をはたいてトレード学校に通いまくり、仲間のトレーダーと交流しまくる。それでも、半年もたたぬ間に再び大損。そしてさらに、1年後に大損。もうどうしようもないと割り切ってから、なぜか少しづつ芽が出始め、この数年で完全復活し現在に至る。「損切りさえすれば専業も十分できる」を体現している。

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