損切りできない理由


損切りの間違った考え方

 

どうしてもトータルプラスが実現できない。トレード日誌につけられたマイナスを合計すると結構な金額になる。というのが個人トレーダー大半の姿です。まして、そこに損切りの失敗が介在し、1か月に1度でも大きなマイナスがあればトータルは良くなりません。せめて、そんな大きなマイナスがなくなれば収支は改善するのに、それができない。

 

そのうちに、どうしても損切りできない自分に気づき、「オレはダメな人間なのだ。少なくともトレードには向いていない。」と思い込んだりすることもあります。そのまま本当にトレードをやめてしまうなら、それはそれで幸せなのかもしれません。やめてしまうということ自体が、向いていないということですから。でも、トレーダーであるなら誰でも、損切りに悩んでいるものです。向いているとか向いていないとかいう議論ではありません。

 

この悩みに関しては、通常ふたつの側面から考えられるのが普通です。ひとつはテクニカル分析スキルの側面、そしてもうひとつがメンタルの側面です。もちろん、テクニカル・スキルがあってこそのメンタルなのですが、損切りできないというとむしろメンタルが強調されることが多いです。それは、損切りできずに悩むのが入門者ではなく、ある程度知識のあるトレーダーだからでしょう。

 

初級者は本当の損切りの大事さを知りません。トレードの手法としての「損切り」を言葉で知っているだけですから。実際に失敗する経験がないと損切りの重要性を理解し始めることもないでしょう。そして損切りの重要性がわかると、「大事なのは身に染みてわかっているのに、なぜ実行できないのか?」ということになるのです。そこで出てくるのがメンタルということになるのです。

 

そこには、こういう思考の構造があります。

 

損切りは嫌なこと

⇒ 嫌なことから逃げている自分はダメ

⇒ メンタルを強く鍛えよう

 

でも、そもそも前提が間違っています。損切りが「嫌なこと」じゃなくて、損切りに失敗することが「嫌なこと」なのです。だから損切りするんです。

 

大事なのはメンタルではなく、圧倒的にテクニカルです。

儲けるためにはどんな仕掛けが正しいのか。なぜ損切りする必然性があるのか。正しい仕掛けと仕切りのために何を考えるといいのか。こうしたテクニカル分析の道筋を理解してこそ、損切り自体が嫌なことという幻想から解放されるのです。損失であればこそ、感情的には嫌なことであるのは当然です。そこを否定するわけではありません。ただ合理性による納得で克服するのが大事だということです。

 

 

損切りできないのは自信が持てないから

 

多くのトレーダーが損切りできない理由を一言でいうなら、自分のテクニカル分析に自信が持てないからということに尽きると思います。自信を持てないことが、疑問を抱えながらのトレードにつながります。

 

そもそもの仕掛けにしても、本当にそれで正しいのかどうかは何とも言えないままの仕掛けになっているのです。思い通りに行くのだと自信が持てるわけでなし、かといって思い通りに行くだろうという側面もあるから仕掛けたわけであって、要は半信半疑のままのトレードになっているのです。それは、手仕舞いのときも同じで、いくら事前に計画を立てても、その計画自体の正しさに自信が持てないから完全実行に躊躇するのです。あとは気の向くまま、利益になっていれば早く確定してしまいたいし、損失なら確定させたくない思いを抱えつつ半信半疑で保持し続けるしかなくなるのです。

 

自分のテクニカル分析の上で設定した損切ラインを最終ラインとして信用できるかどうか?つまりは、自分のスキルをどこまで信じられるか。信用できないから、そこに自信がないから損切りが実行できないのです。値が損切ラインをオーバーしても「まだ大丈夫。」と思ってしまうような信頼性であれば、普通に考えて損切りはできません。相場状況によっては、設定したラインを変えることも絶対にないとは言えません。でもそんな状況は、そうそうあるものではありません。自分のテクニカル分析を信用できたなら、損切りラインに差し掛かった時に「切らなきゃやばい。」と感じるものなのです。

 

じゃあ、どうやって自分のテクニカル分析に自信が持てるようになるのか?

 

こればかりは、何か劇的なやり方で一発で瞬時に自信が持てるようになるというものでもありません。そう簡単ではないと思います。テクニカル分析の勉強とデモも含めた現場経験を繰り返して成功体験を積むしかないと思います。「それは大変なことだ」と感じるかもしれませんが、これに耐えられないトレーダーは、トータルプラスなぞ目指すべくもありません。いくらメンタルを鍛えても駄目だと思います。トレーダーであり続けたいと願う限り、そこから逃れることはできないのです。

 

誤解してはいけないのは、テクニカル分析への自信を「仕掛けがいつも利益になることへの自信」と履き違えることです。トレードに聖杯はありません。

 

勉強をしたうえでの現場体験の中で仕掛けと仕切りを繰り返し繰り返しやってみて、やがてトータルプラスが少しでも出始めると、ようやく仕掛けの正しさや損切りの正しさを少しづつ感じるようになります。正しい仕掛けや正しい損切りが、少しづつその人のトレードキャリアを創っていくのです。トレードキャリアの積み上げの行く先にトータルプラスがあるのです。

 

まずは目をつぶってでも自分の分析通りの計画とルールでトレードキャリアを積み上げてください。そして、トータルプラスの成功体験をしてみることです。人の手が借りられるなら、教えを請うてでも体験してほしいと思います。成功体験があれば、今度は目をつぶらなくてもトレードできるようになります。断言してもいいですが、必ずなります。

 

損切りは、失敗体験だけではその痛みを骨身にしみて感じるだけなのです。しかし、辛さはわかっても必要性までは本当にわかるかどうか?私の場合はわかりませんでした。本当に理解しなくてはならないのは、損切りがトータルプラスのための必須の部品だということ。そのためには、トータルプラスの成功体験が必要なのです。逆に言えば、成功体験を早期に積むことができれば痛い失敗体験を経ずとも目的は達成できるのだと考えます。

 

損切りができるようになる、というのはそういうことなのです。

 

 

メンタル重視じゃダメ

 

考えてみると、メンタルというのは、例えばスポーツの世界とかビジネスの世界では非常に大きな成功の要素として語られています。それだけ重要なのだろうということがわかります。確かに、プロスポーツの試合などを見ていると、種目は何であれ勝負を分ける重要な局面で、精神的な要因で失敗してしまうというような場面をよく見ることがあります。どんな素晴らしいテクニックを持っていたとしても、メンタルがしっかりしていないと宝の持ち腐れになってしまうということでしょう。

 

トレードでも、論理的には同じようなことは言えるかとは思います。どんなにテクニカル分析の勉強をしていても、最終的にはそれが実行できないほどのメンタルの破たんがあるなら元も子もないということです。たとえば、場を見ていて感じる焦りや怒り、苦しみや喜び。そういう感情が合理性を越えて、仕掛けや仕切りの行動に影響したらマズイ、ということ。それゆえに、やはり「メンタルは重要!」というのは間違いではないというわけです。

 

そうだとすると、なんだか最初に書いたことと少し矛盾してきてしまうに思えます。

 

が、そうではなく、私が言いたいのは、テクニカルとメンタルがそれぞれ独立して存在するかのように分けて考えるのはおかしいし、分けて訓練されるべきでもないということなのです。メンタルは、あくまでテクニカルの勉強と現場実践の中でしか鍛えられないものです。

 

損切りできずに失敗したトレーダーは、その失敗の瞬間に何を考えていたのか。メンタル重視の人だと、これを「絶対に切るべきと合理的には理解していたのに、想定外であることからくる焦りや、含み損確定という現実から目をそらしたい感情から、冷静さを失い、損切りのクリックが押せなかった」といったように説明するのです。それって、本当にそうでしょうか?

 

私はそうは思いません。

やっぱり、本当に切るべきだとは理解できていなかったんです。何とかなると思っていたんです。切るべき合理性に疑問を持っていたんです。「どうせ相場なんてどうなるかわからないんだからまた戻ることだってあるのさ」、と考えていたのです。だから、計画していた損切りラインを簡単に変えてしまったんです。決して焦りや現実逃避や冷静さ・・・といった感情の問題ではないんです。私は、自分が何度もやったからよくわかるのです。

 

私はトレード学校が準備したメンタルトレーニングとやらを真面目に前向きに信じて受けました。結構高額だったので、絶対に無駄にしないで必ず成果に結び付ける覚悟で受けました。ても、私はもとより、一緒に受けた人たちで何かが変わった人は誰もいなかったと思います。ビジネスやプロスポーツの研修としてのものなら非常に良い効果があるのだろうとは思いましたが、トレードでも役に立つとは思いませんでした。トレーニング後に求められたアンケートでは「大変すばらしい!」と記載しておきましたが・・・。

 

いけないのは、テクニカル分析のスキルを鍛えてもいないのにメンタルだけを鍛えること。損切りができない原因や自分がもうからない原因を、テクニカルに求めることなく一気にメンタルに求めてしまうことです。どうしても、損切りできない原因は一筋ではわかりにくいので、簡単にメンタルに求めてしまうのです。

 

まずは、テクニカル分析に自信を持てるまで勉強し実践し、トータルプラスの成功体験を味わってみること。単に損切りの実現の話だけではありません。最終的なトレードでの成功を求めるにおいて、どんなに素晴らしいメンタルトレーニングより、成功体験が有効なのです。

 

 

参考記事

→「損切りの後にやる気スイッチを入れるな。

 


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管理人: 損切り珍介

2008年頃から株式投資を自己流で開始。2010年に専業を目指してサラリーマン人生に終止符。しかし、トレード本を読みまくるも、まず大損。自己流の限界を感じる。なけなしの金をはたいてトレード学校に通いまくり、仲間のトレーダーと交流しまくる。それでも、半年もたたぬ間に再び大損。そしてさらに、1年後に大損。もうどうしようもないと割り切ってから、なぜか少しづつ芽が出始め、この数年で完全復活し現在に至る。「損切りさえすれば専業も十分できる」を体現している。

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